【風対策のコツ】海用テントの風に強い設営方法
■【風対策のコツ】海用テントの風に強い設営方法
海岸などの砂地にテントを張ろうとしたが、「うまく立てられず途方に暮れてしまった…。」というような、苦い経験をしたことがある人もいらっしゃるでしょう。
海用のテント全般に、砂場などのテントの設営には十分な風対策が必要ですが、初めて海岸でテントを使用される方が困惑されるのも頷けます。
海辺は風が強く吹いていて設営に時間がかかりますし、テントが潰れる場合もあります。
また、設営後も地面への固定がうまくいかず、テントが飛ばされるような事故に繋がると大変危険ですよね。
特に夏場は海水浴やマリンスポーツのシーズンで人も多くなりますから、テントの使用者は安全のためにも正しい設営方法や知識を学んでおくべきです。
今回は初めて砂浜のような特殊な地面でのテントの設営方法、風対策について解説いたします。
こちらの記事でも、風が強くなった場合の対処法を紹介していますので
宜しければ。
■【砂場専用】海用テント風対策のコツ
砂浜のような特殊な地面の場合、通常の設営方法と少し異なります。
設営時のコツについて詳しくご説明いたします。
①テントのレイアウト
・テントの向き
サイドシートなど横幕を使用している場合は、対面に風が入らないように注意が必要です。風を真正面から受けると、テントが吹き飛ばされる危険性があります。
・設営のする位置
浜辺や海の近くは見晴らしが良く、風を遮るものがありません。
風を遮ってくれる建物、大きな木などがあれば遮蔽物として使いましょう。
②地面のならし作業
そのまま砂浜にペグを打てば、風が吹いた際にテントとペグが飛ばされてしまいます。
砂浜は少し掘って硬い地面にペグを挿すようにしましょう。
③環境に適したペグ選び
海岸などの砂場に適したペグを使用する必要があります。
今回の環境に適したペグは以下のとおりです。
・サンドペグ
砂地用のペグで、プラスチック、またはアルミ合金製のものになります。
もしも耐えきれずに引き抜けてしまった場合でも、比較的安全です。
海岸のような砂浜では、すこし地面を掘って硬い層にペグダウンしましょう。
・スクリューペグ
砂場、その他の柔らかい地面に向けのねじれた金属製のペグになります。
固定力が高かくなかなか抜けないため、しっかりペグダウンすれば安心です。
砂場のような極度に柔らかい地面では、鋳造ペグは抵抗が少なく抜けやすくなります。
また、ペグが抜けた際に先端が飛んでくる可能性があり、大変危険です。
今回のような地面の状態では、鋳造ペグの使用はオススメできません。
④ペグとロープの使い方
・ペグとロープの固定
ペグダウンをしたら引き抜けないように、足とペグはしっかり地面に埋めます。
ロープは弛むと風対策の強度が下がるため、しっかりと張りましょう。
・複数のペグを使用
ペグ固定部分が十分であれば、一箇所に二本ペグを使用しましょう。
複数本ペグを使用すると、風を受けた際の力を分散させることが出来ます。
⑤ペグが使えない・破損した場合
地面を掘っても固定力が足りない、ペグが抜けてしまう場合は重りや砂袋での対応が有効です。重り・砂袋はテントの脚に装着させ、ロープなどでしっかり固定し、地面に埋めることで安定します。
地面の調節やペグの種類を選んだりと、いつもと違う設営方法に戸惑われたり、面倒と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、砂浜での風によるテントの事故は大怪我に繋がる場合もありますから、安全第一でしっかりと風対策を行いましょう。
別記事ですが、風対策のポイントとグッズについてまとめていますので宜しければ。
■海岸付近は風が強くなりやすい
海沿いは風が強くなりやすい環境になっているため、いつもより風対策には気を使わなければいけません。
しかし、なぜ風が強く吹きやすいのでしょうか?
その原因についてご説明いたします。
①風を遮るものが少ないため
街中ではビルなどの建物や山などが点在しているため、どこかしらで風が遮られています。しかし、海沿いでは遮蔽物が少ないため、海から吹き込む風を直接受けやすくなっているのです。
②海風が吹き込むため
陸地は空気があたたまりやすく、海はあたたまりにくくなっています。
この温度差で陸地では上昇気流で低気圧、海では高気圧となり、陸に向かって空気が流れる海風が発生しているのです。海沿いは吹き込み口のため、風が強く吹きやすい環境になっています。
そもそも海沿いは風が強く吹きやすい環境下にあるため、あまりにも風が強すぎる場合は早めにテントの使用を諦めたり、撤収する判断が必要です。
■まとめ
タープテントは軽量設計されているため、風の影響を受けやすいテントになっています。
これをふまえても、風が強く吹きやすい海沿いでは、風に強いテントを使用するとともに、いつもより強固に風対策が必要です。
今回紹介した風対策のコツは、砂場以外の柔らかい地面でも有効ですので、環境に合わせてペグダウンや重りなどの風対策用品を使用していきましょう。