強風に強いタープテントを張るためのポイント
■強風に強いタープテントを張るためのポイント
「設営しようとした時に、急に強い風が吹き始めたらテントは使用できない?」
こういった疑問にお答えします。
風の強い日でもテントを利用することは可能です。
ただし、設営には時間がかかってしまいますし、設営後も油断は出来ません。
タープテント自体は軽量なものが多く、天幕などの面積が大きいこともあり、風の影響を受けやすくなってしまいます。
そのため、屋外でタープテントを使用するなら風対策が必要となるわけです。
基本的にタープテントは屋外で使用することになりますから、雨風を伴った急な天候の変化に遭遇することは想定していなければいけません。
とはいえ、テントの扱いに慣れていない人にとっては未知の領域で、実際に起こりうるトラブルや対策などはイメージし辛いですよね。
今回は、悪天候下でのタープテントの使用がイメージし辛い方、特に「これからタープテントを初めて利用する」というユーザーに向けて事例、対策について詳しくご紹介いたします。
■強風下でテントに起こりうること
強風などの環境下では、テントにトラブルが発生するリスクが大幅にあがります。
具体的にどのようなことが起こるのか、その原因や事例について見ていきましょう。
各種対策方法もありますから、ココは要チェックです。
■強風でテントが倒壊する
風の影響でテントのフレームが折れ、全体が潰れてしまった状態になります。
原因①:天幕の張りが緩い
天幕が風を受け流せず、風圧を直に受けてしまってフレームが歪み、ダメージが蓄積されるとテントの倒壊に繋がります。
対策①:緩みのないよう、ピッチリと天幕を張る
天幕装着時、ロープの張りなど調節することで改善が出来ます。
原因②:天幕に水が溜まる
雨風を伴う悪天候の場合、天幕に水が溜まりやすくなり、溜まった水の重さに耐えきれずテントが倒壊する場合があります。
対策②:定期的に水を排出する
水が溜まっている部分を内側から押し出すなど、水を排出することで予防可能です。
(※天幕の張りに緩みがなければ、ほとんど水は溜まりません。)
■テントが風で吹き飛ばされる
地面に固定するための風対策をしていないタープテントは、風に飛ばされやすくなります。
風対策をしていても、地面の状態や風の強さに応じた工夫・調整方法を知っておきましょう。
原因:テント設営時の風対策不足
対策①:鋳造ペグ(金属製)で重量、長さがあるものを使用
金属製の杭(ペグ)は重量があり、なおかつ頑丈です。また、長いものほど固定力が上がりますから、強風下では30cm程度の鋳造ペグを使用してタープテントを固定しましょう。
対策②:地面の状態にあわせた風対策
杭(ペグ)で固定、重りを使用、両方を使用するなど大きくわけて3パターンあります。
- 河原・岩場など
足場が不安定なところでは、杭(ペグ)が刺さらない場合があります。
おもりを使用し、ロープで付近の木や岩に固定しましょう。
- 砂場・雪面・湿気のある地面
柔らかい地面の場合、ペグがすぐに抜けやすくなってしまいます。
長めで重量があり、ねじりのある抜けにくいペグを使用したり、重りの使用が適切です。
- 硬い地面
ハンマーを使用して、金属製の頑丈なペグでしっかりタープテントを固定しましょう。
ペグが使用できないコンクリートの場合は、重りを複数使用することをオススメします。
風の影響を受けてテントがどうなるのかの事例、対策方法については以上です。
風対策のポイントをまとめますと…
①「たるまないように天幕を張る」
②「環境に応じてペグ・ロープ・重りを利用する」
この2点に尽きます。
日常で使用する一例をあげれば、運動会でのテント使用があげられますよね。
親御さんは下記の記事も是非チェックしてみてください。
■屋外でテントを使う前にすべき3つのポイント
1.天気予報を必ず確認
天気予報を事前に確認しておくと、悪天候になる可能性を事前に考慮できます。
ただし、天気予報どおりの天候にならない場合もありますから、複数予報情報をチェックするとより確実ですね。
オススメの予報サイト:GPV気象予報
スーパーコンピューターが予測する天気予報サイトになります。
風向・風速が地域ごとに細かく可視化されており、一般的な気象予報サイトよりも分かりやすくオススメしたいサイトです。私も学生ヨット選手のときから長く利用しています。
2.風の影響を小さくする工夫
風が強いと、バタつきだけでテントの天幕生地が破れてしまうことがあります。
- テントの入口が風が吹いてくる方向を向かないように調節
サイドシートなどを利用していると、より影響を受けやすいので注意が必要になります。
- テントを低く設営
風は地面より高いところで強く吹きます。低くするだけでも、風の影響は軽減可能です。
- 風の影響が少ない場所を選ぶ
風向とテントの間に障害物を挟むと、直接風の影響を受けにくくなります。
建物の影、林間サイトなどの場所がおすすめです。
3.避難経路、方法の確認
施設の運営・管理棟などの担当者に確認・相談しましょう。
テントが倒壊の危険、天候悪化になり避難が必要になる場合もあります。
■まとめ
風に強いタープテントを張るには、
風対策が必須になることがお分かりいただけたと思います。
ただし、強風下での使用はリスクを伴うものになることも十分理解しておきましょう。
強風下のテント利用で起こりうる事例や工夫を実践して、
より安全にテントをご使用いただければ嬉しいです。